生物多様性の保全

Environment

基本的な考え方・方針など

当社は、生物多様性の重要性・サプライチェーンにおける生物多様性への影響を認識し、生物多様性の保全に努めています。分譲マンション「シエリア」では、独自の生物多様性保全基準とデザイン指針に基づき、生物多様性の保全に寄与するとともに、お客さまや地域の皆さまにとっても魅力的なランドスケープを実現する開発を推進しています。また、分譲戸建て住宅「シエリアガーデン」では、原則として緑地率20%以上を確保するとともに、地域の植生を考慮した植栽を採用しています。

目標と実績

当社では、ESG取組み25項目(2024年度)において抽出した「緑化の推進・植林や森林保全活動の実施」に関する目標として以下を掲げています。

  • 開発の規模や周辺環境に応じて、生態系保全・創出を企図したビオトープや植栽などを設ける
  • 一定規模のプロジェクトにおいては、ABINC認証など生物多様性に関する認証の取得を検討する
  • 開発時に整備した樹木や植栽には樹名板を設置する
  1. ABINC認証:一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が自然とひととの共生を企業活動において推進することを目的にオフィスビルや集合住宅などの土地利用における生物多様性の取り組みを認証する制度

生物多様性認証の取得

当社は生物多様性認証の積極的な取得を推進しています。緑地面積を一定以上確保可能な物件については、ABINC認証など生物多様性に関する認証取得を検討することとしています。直近では明石スマートタウン内のシエリアシティ明石大久保で2021年2月にABINC認証を取得しています。

シエリアLink Greensプロジェクト

当社は2024年9月、分譲マンション「シエリア」の生物多様性保全方針「シエリアLink Greensプロジェクト」を策定しました。「シエリアLink Greensプロジェクト」は、シエリアのランドスケープを「いのちを育む豊かな植生の創出、周辺緑地等とのエコロジカルネットワーク※1の形成」という視点から捉え、独自の生物多様性保全基準とデザイン指針を定めるものであり、2024年度以降に着工する全てのシエリアに適用※2します。具体的には、侵略植物の不採用や在来樹種50%以上の採用、周辺緑地の生物が好む植物の選定や、人の視野内に占める緑の量の割合を考慮したデザインなど、生物多様性の保全に寄与するとともに、お客さまや地域の皆さまにとっても魅力的なランドスケープを実現できるような基準となるよう意識して策定しました。

  1. ※1エコロジカルネットワーク:野生生物が生息・生育する様々な空間(森林、農地、都市内緑地、水辺、河川等)が繋がる生態系ネットワーク
  2. ※2取組みの対象物件は、他社との共同事業の物件など一部の物件は対象外となる場合があります。
図:シエリアLink Greensプロジェクトのロゴ
生物多様性保全のイメージ図
図:生物多様性保全のイメージ図

国産木材・認証木材の積極的な活用

当社は、国産木材・認証木材を積極的に活用しています。
分譲戸建て住宅「シエリアガーデン」では、使用する構造木材はクリーンウッド法※1登録事業者または合法木材供給認定事業者※2から調達しており、サプライチェーンにおける生物多様性の保全に努めています。また、オフィスビルや分譲マンション「シエリア」では共用部内装などで木材を使用する場合には国産木材・認証木材の使用を推進しており、シエリア植田(愛知県名古屋市)では、エントランスラウンジの内装材に「あいち認証材(愛知県産木材)」を使用する計画です。

  1. ※1クリーンウッド法:日本または原産国の法令に適合して伐採された樹木を材料とする木材などの流通および利用を促進することを目的として、対象となる木材や木材関連事業者の登録制度などを定める法
  2. ※2合法木材供給認定事業者:木材・木材製品の合法性、持続可能性を自ら証明するために、林野庁のガイドラインに基づき業界団体の認定を受けた事業者
写真:クリーンウッド法登録事業者から調達した木材を使用した住宅
クリーンウッド法登録事業者から調達した木材を使用した住宅

生物多様性のリスク評価・リスク管理

当社は各種関係法令(森林法、公園法、自然環境保全法など)を遵守する中で、生物多様性に関するリスク評価・リスク管理を実施し、生物多様性に配慮した事業を行います。
敷地内および敷地周辺の生態系を調査した上で、生息する生物に配慮した外構・植栽計画を実施しています。

その他の取組み

植物・生態への関心や学びの機会提供

住宅事業やオフィスビル事業などで整備した植栽には樹名板を設置することとしており、地域の皆さまや子どもたちの植物・生態への関心や学びの機会の提供を企図して取り組んでいます。

写真:樹名板を設置した開発物件の植栽
樹名板を設置した開発物件の植栽

シエリアツリープロジェクト

2024年10月より、当社は分譲マンション「シエリア」または分譲戸建て住宅「シエリアガーデン」のご契約1件につき1本の苗木を植える取組みとして「シエリアツリープロジェクト」を開始しました。この取組みは、森づくりが必要とされている土地に地元植生の苗木を植えることで生態系に配慮した森林再生と地域振興につなげるもので、認定NPO法人環境リレーションズ研究所が運営する「Present Tree」を通じて実施しています。

図:シエリアツリープロジェクトのロゴ